【SS】まる子「死ねッ!!死ねッ!!」バンッ バンッ たまちゃん「かわいそう」
キートン「さくらももこ。13歳
身内や友達からはまる子と渾名で呼ばれている
中学に入ってから学校に馴染めず不登校になり、家にこもってゲーム三昧である」
まる子「(チッ、うっさいな。部屋の前に置いとけっての)」スーッ
家族「」ジーー
まる子「なんだよ。何か言いたいことあんなら言ってみろよ」
お母さん「早く座りなさい」
まる子「…」ブスー
お父さん「へッ、じいさんがあの世で泣いているぜ」
お姉ちゃん「父さん!!」
まる子「…」
まる子「ゲームの続きやろ」
おばあちゃん「まる子や」トンットンッ
まる子「何?」
おばあちゃん「ちょっと話が…」
まる子「うっせぇババア!!」
まる子「(おばあちゃん、おじいちゃんが死んでから凄く落ち込んでる)」
まる子「(それに加えてあたしが不登校になって、重荷を増やしちゃってる)」
まる子「(どうしようもないクズだねあたしは…)」
まる子「(…)」
お姉ちゃん「大変よお母さん!部屋にまる子がいないの!」ドタバタ
お母さん「えぇ!!」
お父さん「居心地が悪くなって出てったんだろ。ま、腹が空けば戻ってくるさ」
お母さん「でも目の届かないところに行っちゃったら…」
おばあちゃん「今まで全然外に出てなかったんだから、いい傾向かもしれないよ」
まる子「まぁ、学校行くところ見られたくなかったし」
佐々木「まるちゃん、久しぶりだね」
まる子「あ、えーと、佐々木のおじさん。おはようございます」
佐々木「おはよう。最近見ないけど、何かあったのかい?」
まる子「…いえ、特には」
佐々木「そう?」
まる子「(人と話してこんなに緊張したことあったっけ。外で人と関わらないとこうなるんだね)」
学生「」テクテク
社会人「」テクテク
まる子「げっ、散歩してたらもうこんな時間か。なんだか気持ち悪くなってきた…」
たまえ「まるちゃん…?」
たまえ「久しぶり!」
まる子「あ、ひ、久しぶり…」モゾモゾ
まる子「(うっ…どんな顔すればいいのかわからない。あたしが不登校になったこと広まってるんだろうな…)」
たまえ「元気ないね。大丈夫?」
まる子「あ、うん…」
たまえ「今から学校でしょ?頑張ってね!」
まる子「ありがとう…たまちゃんも学校?」
たまえ「うん。電車遅れちゃうからもう行くね。応援してるから!」バイバイ
まる子「なんだか元気出てきた!ここまで来るのに散々気まずい思いしたし、教室に入ってくのなんて何ともないよ!」
教室
まる子「」ガラガラ
キートン「生徒の目線が一斉にまる子に向くが、まる子は微動打にしない」
男子「」ジロジロ
女子「」ヒソヒソ
まる子「久しぶり、ずっと家にいたよ(話しかけてくれるだけ有り難いね)」
はまじ「一年近く休んでたのに平気な面して学校来れるとかメンタルつぇぇ」
ブー太郎「ま、この面子に囲まれちゃ不登校にもなるわな。同情するブー」
藤木「」チッ
長沢「舌打ちしたね。そんなに他人に不幸になってほしいかい?」
杉山「」ムシャムシャ
>>21で杉山がムシャムシャしてるけど、小杉でした
先生A「それでは出席をとります」
まる子「(前田さんは私より先に不登校になって、今も来てないみたいだね)」
先生A「さくらももこさん」
まる子「は、はぃ!(声の調節が難しい…)」
休み時間
まる子「(一年休んでただけあって授業は全くわからないや)」
窓からグラウンドを見下ろすまる子
まる子「大野くんと杉山くんは相変わらずリア充だなぁ」
お母さん「おかえりなさい。学校どうだった?」
まる子「別に、何にもなかったけど?」
まる子「(学校に行っただけで重荷がとれた気分だよ。学校の居心地は最悪だけど、引きこもってる方がずっと憂鬱だね)」
先生C「それにしても先生Aのクラスは問題児が多すぎます」
先生B「授業中に飲食する小杉くんに、暴力行為が目立つ関口くんと不登校児の山根くんと前田さんとさくらさん…」
先生A「さくらももこさんですが、今日久々に学校に来ましたよ」
先生C「そうですか…残念ですね。ただでさえ問題児が多いのに、生徒は少ない方が楽でしょうに」
先生A「…」
お姉ちゃん「あれから元気だねまる子」
お母さん「そうね。このまま上手く行けばいいんだけど…」
お姉ちゃん「心配性なのよ」
教室
まる子「」ガラガラ
先生A「おはようございます。朝が早いんですねさくらさん」
まる子「おはようござ…。あれ?あたしの席…?」
先生A「あなたの机と椅子は処分しましたよ」
先生A「困るんですよ。面倒な生徒に増えられると」
生徒A「精神的に弱い前田さんと山根くんは私が手回しして不登校になってもらいました。私は楽にやりたいんですよ」
まる子「そんな勝手なことが許されるわけ…」
生徒A「いいですか?教師は仕事量が膨大なので、生徒一人にかけられる時間が限られます」
まる子「それは他の先生だって同じはずだよ!」
先生A「だから?私は生徒をいじめてストレスを解消するクズ教師です。あなたを不登校に追いやったのも私です」
まる子「え…?え…?」ガタガタ
先生A「靴の中に画鋲を仕込んだのも、机に罵倒の落書きをしたのも私です。驚きましたか?」
まる子「…」ガタガタ
先生A「生徒が問題を起こしたあとその処理をするのは教師であるこの私です。ストレスの履け口を見出さなければ、限界だったんですよ」
まる子「う、うわあああああああああああ!!!!!!」ダッダッダッ